脳内ポイズンベリー
監督: 佐藤祐市
キャスト:真木よう子、西島秀俊、古川雄輝、成河、吉田羊、桜田ひより、神木隆之介、浅野和之、岡本玲、山中崇、竹財輝之助、野波麻帆
公開: 2015年5月9日
2015年5月13日。劇場観賞
原作は水城せとな氏による全5巻のコミック。
予告が面白そうだったし、大好きな『キサラギ』の佐藤祐市監督だし、ニシジも出るし神木くんも出るし…とかなり前からワクワクしながら待っていた。
面白かったけど…面白かったけど、ちょっと期待しすぎたって部分はイナメナイよね……。
◆あらすじ
携帯小説家の櫻井いちこ(真木よう子)は、飲み会で同席して以降興味を惹(ひ)かれる年下の早乙女(古川雄輝)と偶然再会。声を掛けるか否か、彼女の脳内ではいろいろな役割を持つメンバーが会議を繰り広げ、議長の吉田(西島秀俊)が取りまとめた結果、早乙女を食事に誘うという結論に。その後交際に至るも、双方の誤解や彼の元恋人の登場などで疲れ果てたいちこは、編集者の越智(成河)からもアプローチされ……。(シネマトゥデイより引用)
30過ぎの独身女。過去には大きなトラウマ…すなわち「暗黒付箋」付き。恋に臆病になるのも脳内の大騒ぎもよく解る。好きだけれども素直になれない。ポジティブよりもネガティブな声の方が勝ってしまう。よく解る。解るけれどもイライラする。
特にネガティブ・池田(吉田羊)が本当にうるさくて~…何度出て行ってくれと願った事か。でもね、これが居なくなったら脳内脳天気になりすぎちゃって傷つく結果になった時に落ち込みハンパないよね…とか…何度も思い直して耐えた。
主人公のいちこがどうしても好きになれなくて。いや、自分も恋にものすごくのめり込んだらこの人に近くなる体質なので気持ちは解るのだが、解るだけに余計好きになれない。
最終的な決断も自己啓発みたいに綺麗にまとめてくれたけど、自分的には納得いかない。のめり込んだらみっともなくても死ぬまでのめり込め(爆)
…あ~…自分の中では衝動・ハトコ(ひよりちゃん)が勝るらしい。
脳内会議シーンは面白いけれども、毎回ちょっと長い。好きなキャストはここに集結しているはずなのに飽きる。『キサラギ』のように会話を聞いているだけで盛り上がるという所までは至らない。
だから何度か考えてしまった。脚本が古沢さんだったらこのシーンも「キサラギ」のようになるのかな、と。
たぶん、古沢脚本だったら結末もああはならないだろうな。だって「恋とはみっともなくてつらいもの」と『デート』で結論付けたもの。
まぁ、原作ありきだから仕方ないか。
個人的には脳内会議よりも古川雄輝を見ている方が楽しかった。(脳内にはニシジがいるのに、神木くんもいるのに 脳内会議は背景も大して変わらないしな…)
恋愛ものを楽しむための醍醐味といったら、キャスト萌えでしょ。主人公がホレちゃうほどのキャストだという説得力でしょ。結構前からこの人好きなので。
顔が好きなんだけど変な役が多いんだよね…『まほろ』の時にもクライマックスでバカやってくれる刑事だったし。今回もある意味安定のクズかも…。
クズだけど…クズだけどやっぱりイイよね。こういう男はモテてしまう男だよ。
早乙女にキュンーーとなった女子はそれなりに楽しめる映画だと思う。ならなかった人はどうなるのか知らない。…そして殿方は……。
殿方は、映画の冒頭に真木ちゃんのユサユサお●ぱ〇シーンがあるので、そこを楽しんでください。
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
大事なのは誰を好きになるかじゃなくて、誰といる自分が好きかなの。
自分を好きになれなかったら幸せになんかなれない!
うーーん、綺麗にまとめたな、と思った。一見イイこと言っているようだけれども、それって自己愛であって盲目的な恋ではないよな。誰かを物すごく好きになるってことではないよな…。
もちろん、そういう人はいてもいいし、現実にいっぱいいるし。恋に溺れるってことがない幸せな人たちの1人にいちこはなるんだね、それが「幸せ」と決定したんだね。
ただ、それは私とは違うので。自分的には置いて行かれた早乙女が可哀想に見えてしまった。
ダメな子だし、いちこと一緒に居たらこいつもダメになる一方なわけだが、そうやって共に落ちていくのも恋なワケで。いちこの脳内は結果的には無難な人生を決定したのだった。
いちこの脳内、あれだけ大騒ぎしていたのに早乙女や越智の方が人間的に見えたよ、いつもいつも。
この男たちのその後に幸あれ…。もっとも、越智の方はまたいちこに捕まりそうだけど。
・『脳内ポイズンベリー』公式サイト
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